C o n c e p t i o n



自身の内側に器の存在を感じたことがありますか?
わたしは子どもの頃からその存在を感じて生きてきました。
さまざまな出来事をこの器を入れることで輪郭を帯び、ひとつの像として捉えることができました。
この器があることで見えた世界もありますが、見えなかった世界もあります。そして苦しむこともありました。
ただ、この器は、ちょっとした作用でも変形していきます。それによって世界の見え方も変わるのです。
あなたのもつ器はどんな景色をしているのでしょうか?


N e w s

 Workshop Information

私たちが描ける世界は想像できない方がいい。

「和信工業の皆さんとなら茶畑に何を描けるか一緒に実験してみたい。」


まずこのワークショップは一回限りの体験イベントでは無く、続いていくプロジェクトだということ。地球が続いていくというのなら、私たちも続いていくしかない。

「企業」も「集落の茶畑」も「アート」も別に今更特別な事をしなくても普通に各々が持ってる特徴を出し合えば自ずと描ける世界は浮いて現れてくるように感じる。気温一つとっても、刻々と環境と状況が変わっていく毎日の中で私たちが常に立ち位置さえ変えることができたなら繋がれないものは何一つ無いように思う。企業というボックスに社員という人々が通い、畑という生業をそこに生まれたからという理由で継いで行き、アートは他者に異世界という驚異を与えなければならないからと特別視させることは一つの立ち位置に過ぎない。夏の日々が連日が35℃だという今日において、それらはもうそろそろ転換してもいいと私は思う。 アートは美術館でコアなアートファンが鑑賞するだけものではなく、特殊なコミュティー空間への発想起爆剤へほんの少しだけ動かしても良いのではないか。

このワークショップはお膳立てされた体験型のアミューズメントパークで行われるのではない。畑に入れば虫に噛まれ、刺されもする。枝で体を傷つけもする。汚れもする。太陽に晒され熱中症にもなる。それでも、現実茶畑の放棄地にどう関わって行くことで何が変化するのかを実際自身の目で見てみたいと思う人達が集まって、たった一つだけ共有できるものがある。私の経験上それは笑顔である。


開催日:2023年11月26日(日)
時 間:13:00 〜 15:00 制作/15:00 〜 16:00 お茶の時間
開催場所:静岡県島田市川根本町抜里 茶畑にて
参加費:2,000円(子供も大人も参加できます。)
※制作は親子参加は基本NGです。お茶の時間は親子参加可能です。
※詳細は11月公開。


詳細はこちら


A c t i v i t y

TAKAGI KAORUの作家として発表する作品・創作活動において切っても切り離せない、
他者と触れ合う3つの実験の場の紹介とその記録


P u b l i c a t i o n

「皿と血」

『皿と血』は、TAKAGI KAORUと5組の表現者たちによる往復書簡のような形式で出来上がっている。
TAKAGI KAORUから送られる皿。その皿を使って表現者たちは旅に出る。
皿と過ごし、皿に食物を装い、それを自分の糧とした後の「皿の景色」を撮影する。
その姿から、今度はTAKAGI KAORUによる言葉が紡がれる。
言葉は表現者たちに届き、そこからまた創作がはじまる。

文/AYANA


発行元:キンカンパブリッシング
https://www.kinkangallery.com/books/122/