Workshop Information


私たちが描ける世界は想像できない方がいい。

「和信工業の皆さんとなら茶畑に何を描けるか一緒に実験してみたい。」

まずこのワークショップは一回限りの体験イベントでは無く、続いていくプロジェクトだということ。
地球が続いていくというのなら、私たちも続いていくしかない。

「企業」も「集落の茶畑」も「アート」も別に今更特別な事をしなくても普通に各々が持ってる特徴を出し合えば自ずと描ける世界は浮いて現れてくるように感じる。
気温一つとっても、刻々と環境と状況が変わっていく毎日の中で私たちが常に立ち位置さえ変えることができたなら繋がれないものは何一つ無いように思う。企業というボックスに社員という人々が通い、畑という生業をそこに生まれたからという理由で継いで行き、アートは他者に異世界という驚異を与えなければならないからと特別視させることは一つの立ち位置に過ぎない。夏の日々が連日が35℃だという今日において、それらはもうそろそろ転換していい立ち位置である。と私は思う。

365日のたった1日、会議室で行われるべきミーティングを茶畑の真ん中でお茶を飲みながら、アーティストと一緒に語らうのは大きな転換と発想を産まないだろうか?
会議は仕事の効率重視から働く社員の心の洗浄へ
茶業は飲み物を作る農家ではなく、お茶を飲みたくなる場所づくりまで考える創作業へ
アートは美術館でコアなアートファンが鑑賞するだけものではなく、特殊なコミュティー空間への発想起爆剤へほんの少しだけ立ち位置を動かしても良いのではないか。分かってるけど動けない。「安心安全」この言葉に操作され翻弄されるからだ。

このワークショップはお膳立てされた体験型のアミューズメントパークで行われるのではない。畑に入れば虫に噛まれ、刺されもする。枝で体を傷つけもする。汚れもする。太陽に晒され熱中症にもなる。それでも、現実茶畑の放棄地にどう関わって行くことで何が変化するのかを実際自身の目で見てみたいと思う人達が集まってたった一つだけ共有できるものがある。
私の経験上それは笑顔である。



日程・お申込

開催日:2023年11月26日(日)
時 間:13:00〜15:00 制作/15:00〜16:00 お茶の時間
参加資格:子供も大人も参加できます。
参加費:1人 2,000円(当日集金いたします)
場 所:静岡県島田市川根本町抜里 茶畑にて
お申込方法:メール(TAKAGI KAORU宛)に、お名前・年齢・連絡先等を明記の上お申し込みください。

※制作は親子参加は基本NGです。お茶の時間は親子参加可能です。
※詳細は11月に公開されますが先のご予約はKAORUまで。

「自身に見えている景色は必ず自身で変えることができる」

私たちは自身で見ている日々の景色を意識することもなく暮らしていることが多いのかも知れません。今日歩いてる道を明日突然川に変えることや、今世界から戦争を無くすことを可能にすることは難しいのですが、一人一人に見えているその日常の景色を突然変えてしまうことは実はできると私は思っていますし、何度もそうのような経験をしてきました。それは子供も大人も可能です。ここでいう景色とは今自分が置かれている状況や環境。即ちそれは日々巻き起こる現象を受け取る感覚のことです。景色とは実在する風景に触れることだけを指すのではなく、自ら描くことも景色と言います。 島田市にある抜里の集落に今は手入れをされていない、そこだけ森のようになった茶畑があります。周りの整然と手入れをされている茶畑の中でそこだけが別世界になっていました。ならばいっそこの森の茶畑にみんなで「色」を咲かせたいと思ったのです。私は抜里に通うようになり気づいたことがあります。それは抜里では自分が立っている現実を引きで見てみることができる状況と環境が揃っているということです。どの世界にも少しみなから外れてしまうものあがあります。外れたものが見せる景色も実はちゃんとあるのです。今回のこのワークショップに関しても自身の制作を里山に登って、遠くから見下ろした時に自分の手が施した細やかな制作が少しだけ周りとは違う茶畑が村の景色を変え得ることが可能なのかを実体験したいと思うのです。そしてその現実的な景色の変化と自身に巻き起こる感覚の変化、これが景色を変えるということだと各々が実感できるのか。その実験です。 「色を咲かせる」とはお茶には9月から11月頃に椿のような花が咲きます。そこから4月の新録の素晴らしく美しい黄緑色を迎えるまで特に芸術祭が開かれる2月3月は葉の色も渋みがかった緑へと変化します。このお茶の花が咲く頃、「森と化した茶畑」にオーガニックの絵の具を使って茶の葉に絵を描いていこうと思います。一枚一枚に各々が描く作業は細やかなものになりますが、それを里山に登ってみんなで見た時に、景色とは何なのかを一緒に知れたらと思うのです。 

TAKAGI KAORU

『自身に見えている景色は必ず自身で変えることができる』
- 抜里の茶畑に色を咲かせる -